Business Model
ビジネスモデルを見える化する ピクト図解

By 本太郎 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ビジネスモデルを見える化する ピクト図解 (単行本)
■前提事項(背景)
ピクト図解は、著者がリクルート時代に生み出した手法のようです。
とても優秀だった著者は、開発したコンテンツが国内外で高評価を得て、
多くの賞も獲得したそうです。それなのにどれも売れなかったそうです。
上司から言われたという「作品では無く商品を作れ」という言葉が印象的でした。
この失敗体験を基に、商品が優れていても儲からない原因を探るようになり、
ビジネスモデル起点で物事を考える際に生み出した手法だそうです。

■「ピクト図解」の定義
ピクトグラムのピクトから取っているようです。ピクトグラムとは、街中(建物の中)で
よく目にする緑の非常口の絵(人が逃げている絵)や、お手洗いの絵などです。
意味したいことをシンプルな絵文字で表すツールであると本書で解説されています。
ピクト図解は、このピクトグラムを使ってビジネスモデルを見える化する手法です。

■構成
本書は全6章構成ですが、前半と後半の2つのパートに分かれています。
・前半(1章~3章):ピクト図解について解説したパート
・後半(4章~6章):ピクト図解を活用したアイデアの発想方法を解説したパート

■内容のレビュー
ピクト図解自体は、概念も活用方法も非常にシンプルで簡単です。
著者は、3W1H(Who/Whom/What/HowMuch)を1つの図にまとめる手法と解説しています。
つまり、誰が、誰に、何を、いくらで提供するのかを図解する手法です。
概念は簡単ですが、やはりビジネスモデルを正しく捉え、競争力の源泉を明確に
するとなると、相当しっかり考えないと誤った分析をすることになりそうです。
シンプルであるが故に深く考える必要があり、一方で複雑なこと(ビジネス)を
シンプルに表現するからこそ有用であるだと感じました。

著者はピクト図解を活用することのメリットを3点挙げています。
1. 経営者の視点を手に入れられる(→ビジネスモデルを俯瞰するため)
2. 説明不要で誰とでも共有できる(簡単な図であるため)
3. 画像パターンを応用してアイデア発想ができる
  (→情報を付加することにより思考を広げられるため)

著者はピクト図をどこまで詳しく書くかは目的次第であると仰っています。
→目的の例として経営者視点、プロジェクトリーダー視点、現場担当者視点を挙げています。

但し、上記メリットも考慮すると、常にビジネスはまず経営者視点を意識した方が有効だと
思いますし、 そうすることで、分析のレベル感(詳細度)が統一されるので、ビジネスモデル間の
比較分析や 関連性分析等もしやすくなると感じました。

本書では、ピクト図を書く際の「型」として、8つのビジネスモデルが
挙げられているので、初めて描く際にも抵抗無く書けると思います。
(例)小売モデル、消耗品モデル 等

基本的なピクト図が書けるようになると、次のステップはそれを活用して
アイデアを生み出します。その際に活用できるチェックリストも準備されています。

アイデアの創出に関しては、ダイアグラム発想法やアナロジー発想法等の発想法も
紹介されて いるので、最初の内は、まずそのまま利用してみて良いと思いました。

そして、慣れた後には、ビジネスモデルも発想法も応用して、自分なりの「型」を
構築してみるべきであり、そこで始めて自分の「武器」となると感じました。
そのためにも、手法がシンプルなだけに、継続して実践できるかどうかが勝負だと
感じました。

■余談
「おわりに」の中で、ピクト図解のネーミングに関して、感性分析の観点から
アドバイスを頂いたという記述があり興味深かったです。WEBで調べてみると、
感性リサーチという企業があることを知りました。本題では無いですが勉強になりました

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by besttseb99 | 2011-08-24 15:46 | Business
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